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Anthropic、先回りして動くAIエージェント「Claude Duet」を発表 つないだアプリを見守り、朝のまとめと承認依頼を届ける

Anthropicは2026年10月21日、利用者が頼む前に動くAIエージェント「Claude Duet」を研究プレビューとして公開しました。メールやSlackなどつないだアプリを数時間ごとに確認し、朝のまとめや対応が必要な知らせを送ります。まずは米国のPro・Maxプランの契約者が、順番待ちの登録をして使えます。

2026年10月21日約4分で読めます
Anthropic — Introducing Claude Duetの公式ページのスクリーンショット
Anthropic — Introducing Claude Duet · 出典撮影日:2026年10月23日

画面は撮影時点の公式ページです。記事公開時の画面とは異なる場合があります。画像を選択すると拡大表示できます。

Anthropicは2026年10月21日、AIエージェント「Claude Duet」を発表しました。AIエージェントとは、指示を受けて調べものやアプリの操作などを何段階も自分で進めるAIのことです。Claude Duetは、利用者が話しかけるのを待つのではなく、つないだアプリを見守り、必要なときに自分から知らせてくる点が特徴です。まずは研究プレビュー(試験的な公開)として、順番待ちの登録をした人から使えるようになります。

Claude Duetとは

Claude Duetは、今のところClaudeのアプリとは別の、独立したアプリとして提供されます。主な働きは次のとおりです。

  • 毎朝、つないだアプリの中から大事なことを短くまとめて届ける
  • 数時間ごとにアプリを確認し、対応が必要なときだけ知らせる
  • 予定の調整のような事務作業から、ウェブアプリ作りのような大きな作業まで引き受ける
  • 利用者がパソコンを閉じている間も作業を続ける

会話は話題ごとに分かれるのではなく、ひと続きのやり取りとして続きます。Claudeのアカウントに保存している記憶、スキル、つないだアプリは、そのままClaude Duetでも使えます。動かしているモデルは、9月に公開されたClaude Opus 5.5です。

つながるアプリと支払い

Claude Duetは、6,000以上のコネクターやプラグインとつながります。Anthropicが例に挙げたのは、Gmail、Slack、Intuit QuickBooks、Stripe、Gusto、LinkedIn、Docusign、HubSpot、Canva、Shopifyなどです。

作業は、Anthropicが用意した仮想マシン(クラウド上の専用のコンピューター)の中で、専用のブラウザを使って進めます。そのため、利用者のパソコンの電源を入れておく必要はありません。ただし、Claude Duetが使っているブラウザの画面を利用者が見ることは、まだできません。

買い物の支払いには、StripeのLinkが発行するバーチャルカードと、ShopifyのShop Payを使えます。パスワード管理アプリの1Passwordとの連携も、近く加わる予定です。

承認の仕組みと安全対策

Claude Duetは自分の判断で作業を進めますが、メッセージの送信、支払い、書類への署名、ファイルの削除といった操作の前には、必ず利用者の承認を求めます。株などの売買や、口座間のお金の移動は、承認があっても行いません。つないだアプリは、いつでも切り離せます。

Anthropicは安全対策として、次のような点を挙げています。

  • パスワードやログイン用の情報は、Claudeから見えない形で扱う
  • 操作の可否を判定する仕組みで、許可していない操作を防ぐ
  • ウェブページに仕込まれた命令でAIを操る「プロンプトインジェクション」への対策を組み込む
  • クレジットカード番号や身分証の番号などが外に漏れないよう、専用の判定の仕組みを新たに用意する。健康やお金に関する情報は、利用者がはっきり指示した場合だけ扱う
  • 公開前に、社内の攻撃役のチームと外部の企業による侵入テストを行い、脆弱性を報告した人に報奨金を払う制度の対象にもしている

一方で、チケットの予約のような個人の用事には、まだ最適化されていないとしています。

使える人と料金

Claude Duetは、iOSとAndroidのアプリ、claude.aiで使えます。最初の対象は、米国でClaudeのProプランかMaxプランを契約している人です。順番待ちのリストに登録すると、順に使えるようになります。日本での提供時期は発表されていません。

別料金はかからず、ProやMaxの利用上限の中で動きます。ただし、数時間ごとの確認や、財務モデルや資料作りのような大きな作業は、そのぶん多くの利用枠を使います。Anthropicは、利用枠を節約するために確認の間隔を数時間ごとにしていると説明しています。

dots・Museとの違い

先回りして動く「常駐型」のAIエージェントは、9月にOpenAIの「dots」とMetaの「Muse」が相次いで発表され、各社が競う分野になっています。Claude Duetの特徴は、仕事で使うアプリとの連携を重視し、Claudeの記憶やスキルをそのまま引き継げる点です。Museは10月23日に日本で提供が始まりましたが、Claude Duetは現時点で米国だけが対象です。各製品の料金や承認の仕組みの違いは、dots・Muse・Grok Bot・OpenClawの比較記事で整理しています。

CoAI編集部の視点

Claude Duetは、AIに質問して答えをもらう使い方から、仕事を任せて途中の報告や承認の依頼を受け取る使い方への移り変わりを、Anthropicとしてはっきり示した製品です。支払いや署名の前に必ず承認を求め、株の売買などは最初から行わないという線引きは、仕事で使うときの安心材料になります。

ただし、まだ研究プレビューで、対象は米国の有料プランの契約者に限られます。メールや会計ソフトなど大事なアプリをつなぐことになるため、使えるようになっても、最初は影響の小さいアプリだけをつなぎ、承認の依頼がどのように届くかを確かめてから範囲を広げるのがよいでしょう。

出典

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