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快手のKling AI、新しい動画生成モデル「Kling 4.0」を全利用者に公開 1回で最長30秒、キーフレームは10枚まで

中国の快手(Kuaishou)グループのKling AIは2026年10月15日、新しい動画生成モデル「Kling 4.0」を全利用者に公開しました。1回の生成で最長30秒の動画を作れるようになり、最大10枚のキーフレームと最大15個の参考素材で内容を細かく指定できます。MCPとCLIにも対応し、APIは近日提供予定です。

2026年10月15日約7分で読めます
Kling AI — Kling 4.0の公式ページのスクリーンショット
Kling AI — Kling 4.0 · 出典撮影日:2026年10月20日

画面は撮影時点の公式ページです。記事公開時の画面とは異なる場合があります。画像を選択すると拡大表示できます。

中国の快手(Kuaishou)グループが手がけるAI動画生成サービスKling AI(可灵AI)は、2026年10月15日、新しい動画生成モデル「Kling 4.0」を全利用者に公開しました。快手は10月16日付のプレスリリースでこれを発表しています。1回の生成で作れる動画が最長30秒に伸び、最大10枚のキーフレーム(動画の途中の要所を決める画像)と、最大15個の参考素材で内容を細かく指定できるようになりました。

Kling AIというサービス全体の機能や料金、商用利用の条件については、CoAIの解説記事「Kling AI(可灵AI)とは?機能・料金・商用利用の条件を公式情報で整理」で詳しく紹介しています。

Kling 4.0で何が変わったか

Kling AIは今回の更新の柱を「リアルさ、コントロールのしやすさ、プロ品質」の3つとしています。公式のリリースノートとプレスリリースで説明されている主な変更点は次のとおりです。

  • 動きの安定:速いアクション、追いかける撮影(トラッキング)、被写体の周りを回る撮影(オービット)など、動きの大きい場面やカメラワークでも映像が崩れにくくなったとしています
  • 最長30秒の生成:1回の生成で3〜30秒の動画を作れます。カットを切らずに長く続ける「長回し」や、話の流れが続く動画に向くとしています
  • 最大10枚のキーフレーム:動画の要所となる画像を最大10枚入れて、人物の状態や場面の切り替わり、話の展開を指定できます
  • 長い指示文:プロンプト(AIへの指示文)は最大8,000トークンまで入力できます
  • ステレオ音声:左右2チャンネルのステレオ音声に対応し、口の動きと声を合わせるリップシンクの精度も上がったとしています
  • 多言語:話す言語として中国語、英語、日本語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、ヒンディー語などに対応します。中国語の北京なまりや広東語、英語のアメリカ・イギリス・インドのなまりなども扱えるとしています
  • 文字の表示:日本語を含む各言語の文字や絵文字、ロゴを、カメラが動いても読みやすく映せるとしています

いずれもKling AIが自社で説明している内容です。ほかのAI動画モデルと比べたベンチマークの数字は、今回の発表資料には載っていません。

最大15個の参考素材を組み合わせる「Omni Reference」

「Omni Reference(オムニ・リファレンス)」は、画像や動画などの参考素材を組み合わせて、登場人物の見た目や動き、カメラの動かし方をそろえる機能です。Kling 4.0では、1回の生成で次の素材を合計15個まで使えます。

  • 画像:最大10枚。人物を正面・横・後ろから描いた三面図、絵コンテ、ワイヤーフレーム(配置だけを描いた下書き)なども使えます
  • 動画:最大5本(合計30秒まで)。人物の演技や動き、カメラの動き、話のテンポを参考にできます。形だけの3Dモデルの動画や、奥行きを表した深度マップの動画も使えます
  • エレメント(登録した人物や物):最大7個。そのうち動画から作ったものは3個までで、声を指定することもできます

参考にした動画のテンポや構図を生かしたまま、中の商品や人物を差し替える「Creative Recreation(作り直し)」も強化されたとしています。

解像度とHDRの対応状況

解像度については、公式ページの書き方がそろっていません。リリースノートの仕様表には解像度として720p・1080p・4K、色の幅を広く記録できる10ビットHDRへの対応が書かれています。一方で、同じリリースノートの本文では「4Kと1080pでの10ビットHDR出力は近日対応」とされています。Kling 4.0の紹介ページでは、1080pと4Kの出力そのものも「近日対応」と書かれています。

画面の縦横比は21:9(映画のような横長)、16:9、1:1、9:16に対応します。今の時点で4Kで作れるかどうかは、自分のアカウントの生成画面で確認するのが確実です。

このほか、作った動画を何回かに分けて最長2分まで延ばす「動画延長」も、近日対応予定とされています。

速さ重視の「Kling 4.0 Flash」

あわせて、何度も試しながら作る用途に向けた軽量版「Kling 4.0 Flash」も用意されました。生成が速く、手ごろに使えるとしています。仕様は通常版より控えめで、動画の長さは3〜20秒、解像度は720p、色の幅は通常の8ビットSDRです。

中国の経済紙「21世紀経済報道」によると、Kling AIは9月28日にKling 4.0を10月に公開すると予告し、その時点からFlash版を一部の利用者に先行して試してもらっていました。

使える場所:Web、MCP・CLI、APIは近日

Kling 4.0は、kling.aiの動画生成画面でモデルとして選ぶと使えます。今回、生成画面も作り直され、画像・動画・音声の参考素材を1つの入力欄にまとめて入れられるようになりました。一覧の表示切り替えや、1本のタイムラインで確認しながら作る機能、ノードをつないで作業を組み立てるキャンバスとエージェントの機能も新しくなっています。

AIエージェントから外部の道具を使うための共通の仕組み「MCP」と、コマンドで操作する「CLI」も、Kling 4.0に対応しました。Omni Referenceやキーフレームを使った動画生成を、エージェントから自動で動かせるとしています。

一方、開発者や企業が自分のサービスに組み込むためのAPIは「近日提供」とされています。2026年10月20日時点のKlingのAPI料金ページには、「これらのプランは現在Kling 4.0に対応していない」と書かれていました。

料金と日本での利用

2026年10月20日にkling.aiの料金ページ(月額表示)を確認したところ、プランはStandard、Pro、Premier、Ultra+の4つで、Pro以上の特典欄に「Kling 4.0 期間限定10%オフ」と表示されていました。Kling 4.0の紹介ページにも、期間限定で10%オフになる案内があります。ただし、Kling 4.0で1秒あたり何クレジット使うかは、公式ページでは確認できませんでした。料金の表示は時期や割引によって変わるため、利用前に自分のアカウントで確かめてください。

参考までに、前のKling VIDEO 3.0は、公式ガイドで「音声付きの1080pは1秒あたり12クレジット」と案内されています。

日本での提供については、特に地域を限る案内はありません。料金ページの言語切り替えには日本語があり、Kling 4.0は日本語での発話や文字の表示にも対応するとしています。

Kling 3.0との違い

Kling AIは紹介ページで、3.0との違いを次のようにまとめています。

  • 1回で作れる長さ:15秒から30秒へ
  • キーフレーム:最大10枚まで指定できるように
  • 参考素材:合計15個まで組み合わせられるように
  • 速い動き、物どうしがぶつかるような物理的な動き、カメラワーク、参考素材を使った生成の質が向上

2026年2月6日付のVIDEO 3.0の公式ガイドでは、生成できる長さは3〜15秒、解像度は1080pと720pで、最初と最後の画像を指定する機能が中心でした。Kling 4.0では長さが2倍になり、途中の場面も細かく決められるようになったのが大きな違いです。

CoAI編集部の視点

Kling 4.0の一番の変化は、1回で30秒まで作れるようになり、キーフレームと参考素材で「どの場面で何が起きるか」を細かく決められるようになったことです。短い印象的な場面を作るだけでなく、話の流れのある動画や広告を作る用途を強く意識した更新と言えます。MCPとCLIへの対応も、動画づくりをAIエージェントに任せる流れに合わせた動きです。

一方で、4KやHDRの対応状況は公式ページによって書き方が違い、動画延長やAPIも「近日」の段階です。画質の向上もKling AI自身の説明で、外部の評価はまだ出ていません。仕事で使う場合は、必要な解像度や長さで実際に作ってみて、使うクレジットと仕上がりを確かめてから判断するのがよいでしょう。

出典

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