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MiniMax、軽量モデル「M3.1 Flash」を公開 速さ約3倍・エージェント作業の費用7割減、正体不明だった「Space Bunny」の正体も明かす

中国のMiniMaxは2026年10月19日、軽くて速い言語モデル「MiniMax M3.1 Flash」を公開しました。前の世代に比べて推論が約3倍速く、エージェント作業の費用は70%下がったとしています。名前を伏せて提供されていたモデル「Space Bunny」は、このモデルの初期版だったと明らかにしました。

2026年10月19日約4分で読めます
MiniMax — M3.1 Flashの公式ページのスクリーンショット
MiniMax — M3.1 Flash · 出典撮影日:2026年10月20日

画面は撮影時点の公式ページです。記事公開時の画面とは異なる場合があります。画像を選択すると拡大表示できます。

中国のAI企業MiniMaxは2026年10月19日、軽くて速い言語モデル「MiniMax M3.1 Flash」を公開しました。MiniMaxは、動画生成サービス「Hailuo AI」を運営している会社でもあります。新しいモデルは、AIが自分で手順を考えて作業を進める「エージェント」の用途やプログラミングに強く、前の世代より速く、安く使えるとしています。

あわせてMiniMaxは、名前を伏せて提供されていた正体不明のモデル「Space Bunny」が、M3.1 Flashの初期版だったことを明らかにしました。

M3.1 Flashはどんなモデルか

MiniMaxのリリースノートでは、M3.1 Flashを「日々の仕事のための、非常に効率の良いオープンウェイトモデル」と紹介しています。オープンウェイトとは、モデルの重み(学習済みのモデルのデータ)を公開し、誰でも自分の環境で動かせるようにする形のことです。ただし、重みは「後日公開する」としており、発表の時点ではまだ公開されていません。上位版にあたる「Pro」も後日出すとしています。

MiniMaxの公式ブログによると、今回のモデルは次の分野で前の世代から大きく良くなったとしています。

  • エージェントとしての作業
  • プログラミング
  • コンピューター操作(AIが画面を見てマウスやキーボードを操作する使い方)
  • サイバーセキュリティ

セキュリティについては、社内のセキュリティの専門家が評価し、コードの点検、ぜい弱性の修正、侵入テスト、不正なプログラムの分析などで良い成績だったと説明しています。

MiniMaxは2026年6月1日に、主力の言語モデル「MiniMax M3」を出しています。M3.1 Flashは、このM3シリーズの新しい版で、名前の「Flash」は軽くて速い版であることを表しています。公式ブログは比べた「前の世代」のモデル名をはっきり書いていません。

速さと費用

MiniMaxは、速さと費用について次のように説明しています。

  • 実際のサービスでの推論(答えを出す処理)が、前の世代の約3倍速い
  • 出力の速さは1秒あたり200トークン以上。中央値(P50)でも170トークン以上を保つ
  • エージェント作業にかかる全体の費用は、前の世代より70%低い

トークンとは、AIが文章を扱うときの細かい単位のことです。料金は100万トークンあたり、次のとおりです。

  • 入力:0.15ドル
  • 出力:0.60ドル
  • キャッシュされた入力(同じ内容を繰り返し送るときの割引):0.015ドル

MiniMaxの料金表では、上位のMiniMax M3(入力が51.2万トークンまでの場合)は入力0.30ドル、出力1.20ドルです。M3.1 Flashは、その半分の料金になります。

性能の評価

MiniMaxが公表した主な結果は次のとおりです。いずれもMiniMaxが自社の発表の中で示した数字で、比べた他社モデルの点数は公式ブログには載っていません。

  • DeepSWE v1.1(ソフトウェア開発):73.7%
  • BankerToolBench(金融業務での道具の使い方):76.2
  • OSWorld V2(コンピューター操作):61.7
  • Agents' Last Exam(エージェントの難しい課題):29.6
  • CyberGym(サイバーセキュリティ):82%

MiniMaxは、OSWorld V2とAgents' Last Examでは中国のモデルの中で1位だとしています。また、業務の自動化を測るAutomationBench-AAでも上位だったとしています。

匿名モデル「Space Bunny」の正体

AIの世界では、会社名を伏せた「ステルスモデル」を先に公開し、利用者の反応を見てから正式に発表することがあります。MiniMaxは、匿名で動いていた「Space Bunny」がM3.1 Flashの初期版で、名前を伏せている間に200兆トークン以上を処理したと明かしました。

報道によると、Space Bunnyは複数のAIモデルをまとめて使えるサービス「OpenRouter」で提供されていました。

どこで使えるか

M3.1 Flashは、次の3つの方法で使えます。

  • MiniMaxのAPI(開発者が自分のアプリから呼び出す仕組み)
  • MiniMaxの定額プラン「M Plan」
  • パソコン用のプログラミング用アプリ「MiniMax Code」

パラメーター数(モデルの大きさを表す数)、一度に読み込める量(コンテキスト)、ライセンスは、公式ページでは未公表です。日本からの利用や日本語への対応についても、特に案内はありません。

CoAI編集部の視点

M3.1 Flashは、上位モデルの半分の料金で、速さと費用の安さを前面に出したモデルです。プログラミングやエージェントの作業をたくさん回したい開発者にとっては、費用を抑える選択肢になります。DeepSeekのV4.1-Flash-1017など、中国の各社から軽量で安いモデルが続いて出ており、この分野の競争が激しくなっています。

一方で、評価の数字はMiniMax自身が示したもので、他社モデルとの比較も公式ブログには載っていません。重みの公開時期やライセンス、コンテキストの長さもまだ分かっていません。業務で使う場合は、自分の作業で試すとともに、送ったデータがどこで扱われるかなど、利用規約も確認しておくのがよいでしょう。

出典

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