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中国のIT大手Tencent(騰訊)は2026年11月4日、AIモデル「Hy4」の正式版を公開しました。8月28日に出したプレビュー版に続くもので、Hyシリーズ(2025年12月に英語名をHunyuan=混元から改めたもの)として初めて画像を理解できるようになり、パソコンの画面を見ながら操作する機能も加わりました。Tencentは、正式版のモデルの重み(中身のデータ)と安全性の説明書(システムカード)を、数日のうちに公開する予定だとしています。
画像の理解とパソコンの操作
Hy4で新しく加わった主な力は次のとおりです。
- 画像の理解:グラフや書類を読み取り、複数の画像をまたいで考える
- パソコンの操作:コマンドラインのツールや、画面上のボタンやメニューを操作する
- 専門ソフト:3D制作のBlenderや設計用のCADなど、専門的なソフトの操作を重点的に学習
- 長い作業:複数のアプリをまたぐ、長く続く作業の流れにも対応
8月に公開されたプレビュー版は、総パラメータ約7,700億、1トークンあたり約490億が動く構成で、一度に扱える文章の量(コンテキスト)は100万トークンでした。報道によると、正式版も同じ規模です。
性能
Tencentが公表した数値の一部は次のとおりです。いずれもTencent自身の評価です。
- 金融の分析の評価:Hy4が3.04で、DeepSeek-V4.1-Flash-1017(2.97)やKimi K3.1 Pro(2.68)を上回った
- 事実と異なる回答(ハルシネーション)の割合:プレビュー版の12.95%から7.2%に下がった
- ゲーム開発の評価:プレビュー版より19.1%、ゲームの仕組みの評価で9.8%向上
- 自社のAIエージェント製品WorkBuddyでの評価:平均83.18点、合格率96.15%
料金と使える場所
APIの料金はプレビュー版と同じで、100万トークンあたり入力が約0.90ドル、出力が約2.70ドル、キャッシュされた入力が約0.045ドルです。Tencent CloudのTokenHubでは、12月31日まで半額になります。
Hy4は、Tencentの次のサービスで使えます。
- AIアシスタントの元宝(Yuanbao)
- AIエージェントのWorkBuddy、コーディング用のCodeBuddy(11月4日から15日まで、一定の範囲で無料で使える)
- 企業向けチャットWeComのAIアシスタント、知識管理のima
- Tencent CloudのTokenHub
外部のOpenRouter、Hermes、OpenCodeからも使えます。今後、費用を抑えた「Hy4 flash」も出す予定です。
CoAI編集部の視点
中国の主要なAIモデルは、文章だけでなく画像を理解し、パソコンを操作するエージェントの方向へそろって進んでいます。Hy4が比較の相手にDeepSeekやKimiの最新版を挙げたことからも、中国勢どうしの競争の激しさがわかります。プレビュー版の重みは、文章だけを扱う版として8月にApache 2.0ライセンスで公開済みで、今回は画像の理解に対応した正式版の重みが続く予定です。
一方で、性能の数値はTencent自身の評価で、外部での検証はこれからです。正式版の重みのライセンスも、まだ示されていません。日本から使う場合は、OpenRouterなど外部のサービス経由が現実的です。業務で使うときは、データの扱いや利用規約を確かめておきましょう。
出典
- Tencent launches Hy4, joining the ranks of the world's leading open-source AI models(Tencent)
- tencent/Hy4-preview(Hugging Face)
- Tencent launches Hy4 with vision and computer-use capabilities(TechNode)
- Tencent releases Hy4, a powerful frontier AI model introducing visual understanding and computer use(SiliconANGLE)