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Appleは2026年10月31日(中国時間)、中国本土の利用者向けにApple Intelligenceの提供を始めると、中国のニュースルームで発表しました。あわせてAlibabaとの提携を明らかにし、Siri、作文ツール、ビジュアルインテリジェンスの一部で、AlibabaのAIモデル「Qwen(千問)」を使えるようにします。11月4日から最新のiOS開発者向けベータで試験提供を始め、12月のiOS 27.3の正式リリースで中国の利用者に提供します。
Apple Intelligenceは2024年6月に発表されましたが、中国本土では当局の承認が必要で、これまで提供されていませんでした。EqualOceanによると、ティム・クックCEOは10月15日に上海で、Apple Intelligenceと関連するAlibabaのQwenのモデルが承認を受けたことを明らかにしていました。
最初に使える機能
Appleによると、中国で最初に提供する機能は次のとおりです。Apple Intelligenceは基本的に、Appleが開発した生成モデルで動きます。
- ライブ翻訳:メッセージ、FaceTime、電話アプリでの会話を翻訳。対応するAirPodsでは、対面の会話も翻訳できる
- 作文ツール:入力した文章の書き直し、校正、要約
- ビジュアルインテリジェンス:iPhoneのカメラで周りの物や場所の情報を調べる
- 写真アプリのクリーンアップ:写真から写り込んだ邪魔なものを消す
- ジェン文字:文章で説明するだけでオリジナルの絵文字を作る
- 写真アプリでの自然な言葉による検索と、説明文からのメモリームービー作成
- メールアプリの優先メッセージとメールの要約、メールとメッセージでのスマートリプライ
- 通知の要約、優先通知、集中モードの「さまたげを低減」
- メモアプリと電話アプリでの録音の文字起こしと、その要約
- Siriにタイプ入力。言い直しがあっても意図をくみ取り、会話の流れを保つ
Qwenはどこで使われるのか
今回の特徴は、一部の機能でAlibabaのQwenを呼び出す点です。Appleは、テキストと画像の理解を含む機能で、Siri、作文ツール、ビジュアルインテリジェンスから直接Qwenを使えるとしています。
- Siri:特定の質問では、Qwenの幅広い知識を使って答える。写真や、PDF、プレゼンテーション資料などの文書について質問することもできる
- 作文ツールの「作成」:システム全体の作文ツールから、Qwenに一から文章を書いてもらえる
Qwenを使うには、Qwenのアカウントでログインするか、「Appleでサインイン」を使います。中国以外のApple IntelligenceではOpenAIのChatGPTを任意で連携でき、中国版ではその役割をQwenが担う形です。
対応機種と条件、含まれない機能
Appleによると、iOS 27.3で中国の利用者に提供される対象機種は、iPhone 16以降、iPhone Duo、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、iPhone Airです。Siriと端末の言語を英語・中国語(簡体字)に設定する必要があります。AirPodsでのライブ翻訳は、AirPods 5、ノイズキャンセリング対応のAirPods 4、AirPods Pro 2以降、AirPods Max 2で使えます(最新のファームウェアと、Apple Intelligenceが有効なiPhoneとのペアリングが必要です)。
iPhone以外の機器への対応は、必要な承認を得たあとに提供するとしています。また今回の提供には、WWDC 2026で発表した「Siri AI」をはじめとする次世代のApple Intelligenceの機能は含まれません。
CoAI編集部の視点
中国はiPhoneにとって大きな市場ですが、Apple Intelligenceが使えない状態が2年以上続いていました。今回の発表で、米国の大手が中国のAIモデルを自社のOSに組み込むという、珍しい形での提供が決まりました。Qwenにとっても、世界中で使われているiPhoneの標準機能の一部になる意味は大きいといえます。
一方で、中国版に入るのは最初の機能に限られ、Siri AIなどの新しい機能は対象外です。今回の発表は中国本土の利用者に向けたもので、日本を含むほかの国や地域のApple Intelligenceについての変更は発表されていません。