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中国のAI企業DeepSeekは2026年11月2日、自社のAIエージェントアプリ「DeepSeek Harness」の機能「Creator Mode」を、デモ動画とともに紹介しました。使いたい機能を言葉で説明するだけで、AIがHarnessのプラグイン(追加機能)を作り、インストールして動くかどうかまで確かめます。DeepSeekはデモとして、デザイン用の作業画面、サンドボックス型のゲーム、AIモデルの仕組みを3Dで見せる表示ツールなどを公開しています。GitHubの更新履歴によると、Creator Modeは遅くとも9月下旬の版には入っていて、その後も改良が続けられてきた機能です。今回の発表は、その使い方をデモと依頼文の例でまとめて示したものです。
DeepSeek Harnessとは
DeepSeek Harnessは、DeepSeekが開発するオープンソースのAIエージェントアプリです。日常の作業、コーディング、調べもの、バックグラウンドでの作業の自動化などに使えます。
- 構成:道具、スキル、画面の一部まで、ほぼすべてをプラグインとして追加・交換できる作り
- 対応環境:Apple シリコン搭載のMac、64ビット版Windowsのデスクトップアプリと、手元で動かすWeb画面
- ライセンス:MITライセンスで、GitHubでコードを公開
- 状態:開発者向けのプレビュー版で、互換性のない変更が今後もあるとしている
DeepSeekは10月17日に公開したモデルの更新版「DeepSeek-V4.1-Flash-1017」でも、Harness向けに最適化したとして、Harnessの0.2.1-rc.1以降を使うよう勧めていました。
Creator Modeでできること
Creator Modeでは、ほしいプラグインを普通の言葉で頼むと、AIがHarnessの開発用の仕組みを調べ、プラグインのコードを書き、インストールして動作を確かめるところまで進めます。DeepSeekが公開したデモでは、短い依頼から、ポモドーロタイマー(作業時間を計るタイマー)のプラグインを約5分半で作り、インストールと動作確認まで終えています。
DeepSeekは、デモで使った7つの依頼文を中国語と英語で公開しています。論文を読むためのツール、ポスターのデザインツール、会話の統計を表示するダッシュボードなどです。依頼文をHarnessに貼り付けてCreator Modeを選べば、同じようなプラグインを作れます。ただし、デモの一部は何回かやり取りして仕上げたもので、1回の依頼で動画と同じものができるとは限らないとしています。
より自律的なエージェントも研究
DeepSeekのHarnessチームは、10月31日にも、より自律的に動くエージェントの設計についての技術記事を公開しています。21世紀経済報道によると、複数の作業やチームでの協力を扱える「Super-agent」という形で、社内では常に動き続け、問題の再現と修正、コードレビューへの対応、Harness自身の改良に参加しているということです。
安全上の注意
DeepSeekは、Harnessの安全についての説明で、次のように注意を促しています。
- 開発者向けの試験的なソフトで、セキュリティ監査を受けていない
- AIが作ったコードやコマンドを実行でき、ファイルの破損や、データ・認証情報の漏れにつながるおそれがある
- 承認の確認や権限の制御は危険を減らせるが、被害を完全に防ぐものではない
そのうえで、必要最小限の権限で使うこと、使い捨ての仮想マシンやコンテナなど切り離した環境で動かすこと、ファイルのバックアップを取ること、プラグインや実行されるコマンドを事前に確認することを勧めています。
CoAI編集部の視点
自分の使う道具を、AIと話しながらその場で作り足せるのが、Creator Modeの面白いところです。Claude CodeやCodexなどもプラグインで機能を広げられますが、Harnessは「すべてがプラグイン」という作りで、道具やスキルだけでなく画面までプラグインで足せる点に特徴があります。モデルだけでなく、それを使うアプリまでオープンソースで出してくる点にも、DeepSeekらしさがあります。
ただし、プラグインはそのまま実行されるプログラムです。DeepSeek自身がセキュリティ監査を受けていないと明言しているとおり、仕事のパソコンや大事なデータがある環境でいきなり使うのは避けましょう。まずは切り離した環境で試し、AIが作ったプラグインの中身を確かめてから使うのが安全です。